尼崎市立魚つり公園 盛況 気軽に楽しくフィッシング
尼崎市の市立魚つり公園が盛況だ。天気の良い週末は本格的な釣りファンだけでなく、親子連れで大にぎわい。安全のためスタッフが常駐するほか、釣りざおのレンタルもあり、手軽に楽しめることが背景にあるようだ。
同公園は、8月にリニューアルオープンした。大阪湾の比較的穏やかな海は初心者にうってつけ。次第に客足が伸び、日によっては午前5時半には入場制限がかかる人気ぶりとなっている。
沖合へ張り出した桟橋を歩き、岸と並行に設置された長さ約200メートルの釣り用のエリアに着く。幅は約8メートル。仕掛けを沈めた瞬間、小さなカタクチイワシがかかった。「手早く、深く沈めないと、水深の浅いところのイワシがかかる」と、男性スタッフ。助言を参考に釣り糸を垂らすと、アジやサバが次々と釣れた。
「大きなアジを釣ったよ」と釣果を見せてくれたのは、大阪府吹田市の小学4年、藤井更紗さん。藤井さんは「海で釣るのは楽しい。釣り堀と比べても、達成感が違う」とうれしそうに話した。
同公園は転落防止の柵を足元に設置するだけでなく、子どもにはライフジャケットを無料で貸し出して着用を義務付けている。桟橋に複数のスタッフも配置しており、父親の亮さんは「家族と一緒では安全が気になる。海釣り公園なら人も集まっているし、安心して楽しめる」と話す。
仕掛け付きのさおのレンタル料金は1000円。同公園責任者の小西昌也さんは「家族連れも多く、釣り方からトラブルまで対応できるようにしている」と語る。ウェブ上で釣果や天候を伝えるなど、情報発信にも力を入れており、「秋は魚種が多い。釣って楽しく、食べておいしいアジ狙いのご家族が多いですね」。
また、須磨海づり公園と平磯海づり公園(ともに神戸市)の利用者数はここ数年、堅調に推移している。同市農水産課の担当者は「船に乗るのが苦手な人でも釣りができ、気軽に仲間を誘いやすい。意外と大物も狙えるようです」と教えてくれた。